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2010年6月28日 (月)

劇物と劇薬は違う。

まあ、表題のとおりなんですけど。とっても気になることが一つ。

まず、「石鹸作り」といった場合、2通りが考えられますね。

1つ目は、市販の石鹸素地を利用して好みの形や香りをつけて加工する場合

2つ目は、廃油から水酸化ナトリウムを使って石鹸を作る場合

最近のエコブーム(ブームとしては去ったかも)で、廃油を再利用するというのが流行り(なのかどうか、かえるは分かりませんけど)のようですが、今、廃油の再利用といったら車の燃料にしてみたということの方が先に思い浮かんでしまいます。家庭でできるものとして、廃油から石鹸を作ろう!なんてことになったりしますけど。今、かえるが気になっているのは、2つ目の場合です。

検索すると、結構な数のHPがヒットします。廃油と水酸化ナトリウムという材料の少なさが魅力なのか、環境保護の名のもとに自己満足を得ているのか、その理由は分かりません。ですが、すべてではないにしろ、そのHPの中にもかなり誤った記述があるのも間違いなく、一見、かなり専門的な用語を用いて詳しく書いてあるように見えるのですが、基本的なところで「そこ、違うだろ!」と突っ込みたくなる項目があります。繰り返しますが、全てではありませんよ!

それは、材料の一つ、水酸化ナトリウム(別名:苛性ソーダ NaOH)について。

これの説明に「劇薬」であるとの記述が一部HPにあることです。皆さんも、理科の授業などで一度は耳にしたことがあるはずです。化学反応式などの例でよく用いられますね。

正しくは「劇物」です。キーボードの配列からは入力ミスとも思えない「がっかり」です。薬局で購入できるからでしょうか。容器にもはっきりと書いてあるはずなのです。そのように後述の法に規定されていますから。

「毒物及び劇物取締法」をひも解くと、「別表第2(劇物)」のところにしっかりと「水酸化ナトリウム」の文字が見えます。さらに、法第2条2項に、はっきりと「別表第2に掲げるものであって、医薬品および医薬部外品以外のものをいう」と規定されています。法解釈的なことになるかもしれませんが、ここで「劇薬」と言ってしまうと、「薬事法」の管轄に入って文字のとおり薬になり、「毒物及び劇物取締法」の管轄から外れて前述の規定から別表に名前が載ることすらなくなります。基本的に「毒物及び劇物取締法」と「薬事法」が規定する物質は異なるのでこの2法で両方に該当するものはありません。

注)「毒物及び劇物取締法」は農薬に使用される物質も対象としている。たとえば、ホームセンターに行けば売っている殺虫剤の「ダイアジノン」は劇物。

HPの作者がどこからか間違った情報を得て、裏を取らずに書いてしまったのか、それとも思いこみなのか、単なる入力ミスなのか。その辺は分かりませんし、知ったところで何にもなりません。

あふれ出る多くの情報に触れる中で、どれがどうなっているのか、それを見極めるためにも、常に学び続けることが必要な世の中だということを実感します。

それにしても、「劇物」を「劇薬」にしてしまうのは、ちょっとどうなんだろうなあ・・・・・。劇物と劇薬は全然違うのに(汗)。

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